
「子どもが成人したから、親名義のスマホを子ども名義に変えたい」
「夫名義の回線を妻名義にして、格安SIMに乗り換えたい」
家族のスマホ代を安くしようと格安SIMへの乗り換えを検討したとき、名義変更の壁にぶつかる方は少なくありません。
実は、格安SIMの多くは家族間の名義変更に対応していないため、何も知らずに申し込むと審査落ちしてしまうケースがあります。
この記事では、格安SIMで家族の名義変更をスムーズに行う方法と、審査落ちを防ぐ2つの具体的な解決策をお伝えします。
正しい手順を知っておけば、毎月のスマホ代を大幅に節約できる道が開けます。
結論:名義変更は「乗り換え前」に済ませるのが鉄則

格安SIMで家族の名義変更を成功させるポイントは、乗り換え前に名義を揃えておくことです。
多くの格安SIMは、契約者名義を別の家族に変更する「譲渡」手続きに対応していません。
そのため、家族名義のままMNP(電話番号を引き継ぐ乗り換え)を申し込むと、名義が一致せず審査に落ちてしまいます。
審査落ちを防ぐ方法は、主に2つあります。
- 解決策1:今契約している会社で名義変更を済ませてから乗り換える
- 解決策2:一度大手キャリアを経由して名義変更し、その後に格安SIMへ乗り換える
どちらの方法も、名義を揃えてから乗り換えるという点は同じです。
ご自身の状況に合った方法を選ぶことで、スムーズに格安SIMへ移行できます。
なぜ格安SIMでは家族への名義変更が難しいのか

まずは、格安SIMで名義変更が難しい理由を理解しておきましょう。
仕組みを知っておくと、審査落ちを防ぐための対策が立てやすくなります。
名義変更には3つの種類がある
携帯電話の名義変更には、実は3つの種類があります。
- 改称(改姓・改名):結婚や離婚で契約者本人の名前が変わるケース
- 承継:契約者が亡くなり、家族が契約を引き継ぐケース
- 譲渡:親から子、夫から妻など、別の人に契約を移すケース
家族のスマホ名義を変更したいという場合、ほとんどは3番目の「譲渡」に該当します。
格安SIMの多くは、改称には対応していますが、譲渡には対応していないとされています。
ドコモ・au・ソフトバンクなどの大手キャリアではショップで譲渡手続きができますが、格安SIMでは同様のサービスを提供していない会社が多いのです。
MNPでは「名義の一致」が絶対条件
電話番号を変えずに他社へ乗り換えるMNP(携帯電話番号ポータビリティ)では、転出元と転入先の名義が同じでなければ手続きできません。
具体的に説明しますと、MNP予約番号は「現在の契約者名義」で発行されます。
例えば、父親名義の回線からMNP予約番号を取得すると、その番号は「父親名義」として発行されます。
この状態で、子どもが自分名義で格安SIMに申し込むと、次のような不一致が起こります。
- MNP予約番号の名義:父親
- 格安SIMの申込名義:子ども
名義が一致しないため、審査で弾かれてしまうのです。
審査落ちは支払いトラブルだけが原因ではなく、名義不一致でも起こるという点を覚えておいてください。
大手キャリアと格安SIMの対応の違い
大手キャリアと格安SIMでは、名義変更への対応に大きな差があります。
| 項目 | 大手キャリア | 格安SIM |
|---|---|---|
| 改称(改姓) | 対応 | 対応 |
| 承継(死亡時) | 対応 | 対応 |
| 譲渡(家族間) | 対応 | 非対応が多い |
| 手続き方法 | ショップで対面 | オンラインが中心 |
格安SIMは店舗を持たない会社も多く、対面での本人確認が必要な譲渡手続きに対応しにくいという事情があるようです。
【解決策1】今の回線で名義変更してから乗り換える

最もシンプルな方法は、現在契約している会社で名義変更を済ませてから格安SIMに乗り換えることです。
大手キャリアを使っている場合の手順
現在、ドコモ・au・ソフトバンク・楽天モバイルなどの大手キャリアを使っている場合は、ショップで家族間の名義変更ができます。
手順は以下の通りです。
- 現契約者(例:父親)と新契約者(例:子ども)の2人でショップに行く
- 必要書類を提出して名義変更手続きを行う
- 名義変更完了後、新しい名義でMNP予約番号を発行する
- 格安SIMに同じ名義で申し込む
名義が一致しているため、審査落ちのリスクを大幅に減らせます。
名義変更に必要なもの
大手キャリアで家族間の名義変更をする際、一般的に必要とされるものは以下の通りです。
- 現契約者の本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカードなど)
- 新契約者の本人確認書類
- 新契約者名義の支払い情報(クレジットカード、キャッシュカードなど)
- 家族であることを証明する書類(姓や住所が異なる場合は戸籍謄本など)
手数料については、家族間では無料のケースもありますが、会社によっては3,000円〜5,000円程度かかる場合もあります。
ソフトバンクやワイモバイルでは、4,950円(税込)程度の手数料が必要とされています。
名義変更に対応している格安SIMを使っている場合
一部の格安SIMは、家族間の譲渡に対応しています。
現在これらの会社を使っている場合は、そのまま名義変更ができる可能性があります。
譲渡に対応しているとされる主な格安SIM
- IIJmio:オンラインで譲渡手続きが可能
- mineo:同居家族・18歳以上の条件を満たせば手数料無料で対応
- ワイモバイル:ショップで家族への譲渡が可能
IIJmioでは、現契約者がWebで事前申し込みをし、新契約者にURLを共有、新契約者が本人確認と支払い情報を登録することで譲渡が完了するフローが提供されているとのことです。
ただし、対応状況は変更される可能性がありますので、必ず各社の公式サイトで最新情報を確認してください。
【解決策2】大手キャリアを経由して名義変更する

現在使っている格安SIMが名義変更に対応していない場合、一度大手キャリアに乗り換えて名義変更を行い、その後に格安SIMへ再度乗り換えるという方法があります。
遠回りに感じるかもしれませんが、電話番号を維持したまま名義を変更したい場合の王道パターンとして知られています。
二段階ルートの具体的な流れ
この方法の手順を詳しく説明します。
ステップ1:今の格安SIMから大手キャリアへMNP
まず、現在の格安SIMからMNP予約番号を取得し、大手キャリア(ドコモ・au・ソフトバンク・楽天モバイルなど)に乗り換えます。
この時点では、名義は家族名義のままで構いません。
転出元と転入先の名義が同じ(どちらも家族名義)なので、名義不一致の問題は起きません。
ステップ2:大手キャリアのショップで名義変更
大手キャリアへの乗り換えが完了したら、ショップに行って家族間の名義変更を行います。
前述の必要書類を持参し、「家族名義」から「自分名義」に変更してもらいます。
ステップ3:自分名義で格安SIMへMNP
名義変更が完了したら、自分名義でMNP予約番号を発行し、希望の格安SIMに申し込みます。
転出元も転入先も自分名義になっているため、審査落ちを防げます。
二段階ルートのメリットとデメリット
この方法のメリットとデメリットを整理しておきます。
メリット
- どの格安SIMからでも名義変更が可能になる
- 電話番号をそのまま維持できる
- 確実に名義を揃えた状態で乗り換えられる
デメリット
- 手続きが2回必要で時間がかかる
- 大手キャリアでの初期費用や月額料金が発生する
- 名義変更の手数料がかかる場合がある
楽天モバイルの公式解説でも、電話番号を維持したまま名義変更したい場合は、大手キャリアを経由するルートが案内されているとのことです。
費用を抑えるコツ
二段階ルートで費用を抑えるためのコツをいくつかご紹介します。
- 大手キャリアの最安プランを選ぶ:一時的な利用なので、最も安いプランで十分です
- オンラインで手続きできる部分はオンラインで:MNPの申し込みはオンラインで行い、名義変更だけショップに行く
- キャンペーンを活用する:大手キャリアも格安SIMも、乗り換えキャンペーンを実施していることがあります
- 名義変更後すぐに格安SIMへ乗り換える:大手キャリアの利用期間を最短にすることで、月額料金を抑えられます
ただし、短期間での解約がペナルティになる場合もありますので、各社の規約を確認してから進めることをおすすめします。
具体例:よくある3つのケースと対処法

実際によくあるケースを3つ取り上げ、それぞれの対処法を具体的に解説します。
ご自身の状況に近いケースを参考にしてみてください。
ケース1:親名義のドコモ回線を子ども名義で格安SIMに乗り換えたい
状況
社会人になった子どもが、これまで親が払っていたドコモの回線を自分名義で格安SIMに乗り換えたいというケースです。
解決策
解決策1が最適です。ドコモショップで親から子どもへの名義変更を行い、その後に格安SIMへ乗り換えます。
手順
- 親と子どもの2人でドコモショップに行く
- 本人確認書類と子ども名義のクレジットカードを提出
- 名義変更手続きを完了させる
- 子ども名義でMNP予約番号を発行
- 子ども名義で格安SIMに申し込み
ポイント
ドコモの家族間名義変更は手数料がかからない場合もありますので、事前に確認することをおすすめします。
ケース2:夫名義の格安SIM(UQモバイル)を妻名義で別の格安SIMに乗り換えたい
状況
夫名義で契約しているUQモバイルの回線を、妻名義で料金の安い別の格安SIMに乗り換えたいというケースです。
解決策
UQモバイルが譲渡に対応しているかどうかで方法が変わります。
対応していない場合は、解決策2の二段階ルートを使います。
手順(二段階ルートの場合)
- 夫名義のままUQモバイルからMNP予約番号を取得
- 夫名義でauに乗り換え(UQモバイルはau系列なのでauがスムーズ)
- auショップで夫から妻への名義変更を実施
- 妻名義でMNP予約番号を発行
- 妻名義で希望の格安SIMに申し込み
ポイント
auへの乗り換えはオンラインでも可能です。名義変更だけショップに行く形にすると、待ち時間を減らせます。
ケース3:家族4人分の回線を一括で名義変更して格安SIMにまとめたい
状況
父親名義で契約している家族4人分のソフトバンク回線を、それぞれ本人名義に変更して格安SIMに乗り換えたいというケースです。
解決策
解決策1を使って、まずソフトバンクで全員の名義変更を済ませます。
手順
- ソフトバンクショップに家族全員で行く(難しければ2人ずつでも可)
- 各回線を父親から本人(母親、子ども2人)へそれぞれ名義変更
- 名義変更完了後、各自がMNP予約番号を取得
- 各自が本人名義で格安SIMに申し込み
ポイント
家族4人分を格安SIMに変えると、毎月1万円以上の節約になる可能性があります。
名義変更の手数料がかかっても、数ヶ月で元が取れる計算になるでしょう。
ソフトバンクの家族間名義変更には手数料がかかるとされていますので、事前に総額を確認しておくことをおすすめします。
名義変更をスムーズに進めるためのチェックリスト
名義変更の手続きを始める前に、以下のチェックリストで準備を確認してみてください。
事前に確認すること
- 現在の契約会社は名義変更(譲渡)に対応しているか
- 対応している場合、手続き方法はオンラインか店舗か
- 手数料はいくらかかるか
- 必要書類は何か
- 乗り換え先の格安SIMはMNPに対応しているか
準備するもの
- 現契約者の本人確認書類
- 新契約者の本人確認書類
- 新契約者名義の支払い方法(クレジットカードなど)
- 家族関係を証明する書類(必要な場合)
- 印鑑(必要な場合)
スケジュールの目安
名義変更から格安SIMへの乗り換え完了まで、おおよその目安は以下の通りです。
- 解決策1の場合:1週間〜2週間程度
- 解決策2の場合:2週間〜1ヶ月程度
MNP予約番号には有効期限(通常15日間)がありますので、名義変更が完了してから取得することをおすすめします。
まとめ:名義を揃えてから乗り換えれば審査落ちは防げる
格安SIMで家族の名義変更を成功させるポイントを改めて整理します。
重要なポイント
- 格安SIMの多くは家族間の名義変更(譲渡)に非対応
- MNPでは転出元と転入先の名義が一致していないと審査落ちする
- 乗り換え前に名義を揃えておくことが鉄則
審査落ちを防ぐ2つの解決策
- 解決策1:今の契約会社で名義変更してから格安SIMに乗り換える
- 解決策2:一度大手キャリアを経由して名義変更し、その後に格安SIMへ乗り換える
どちらの方法でも、名義を揃えてから乗り換えることで、審査落ちのリスクを大幅に減らせます。
手続きに少し手間はかかりますが、一度済ませてしまえば、毎月のスマホ代を大きく節約できます。
家族4人で格安SIMに乗り換えれば、年間で10万円以上の節約になることも珍しくありません。
浮いたお金で家族で美味しいものを食べに行ったり、貯金に回したり。
家計にゆとりができると、気持ちにも余裕が生まれます。
まずはご自身の状況を確認して、どちらの解決策が使えるかを調べてみてください。
一歩踏み出せば、スマホ代節約の道は確実に開けます。